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韓お母様に対するサタン直接侵犯の理由とは

韓お母様に対してサタンが直接試練した理由について、イエス様が直接サタンに試練を受けた、三大試練を通して考察してみたいと思います。

まず原理講論から引用します。原理講論には、イエスの40日断食祈祷と三大試練には、遠因と近因があったとして説明されていますが(P410から)、ここでは近因について引用します。

事実においても、洗礼ヨハネが不信に陥ったために、彼が立てた「信仰基台」にサタンが侵入したのであるが、これが近因となって、イエスは自ら洗礼ヨハネの立場で、「40日サタン分立基台」を立てることによって「信仰基台」を蕩減復帰するために、荒野における40日断食と三大試練を受けなければならなかったのである。(原理講論P411)
このように、洗礼ヨハネの不信による失敗を蕩減復帰するために、イエス様が試練を受けられたことがわかります。また、真のお父様も、神様が準備された洗礼ヨハネ的人物が不信したために、ご自身が直接サタンに打たれるような道を行かれておられます。真の母の位置というものも、これは本来、お父様と完全一体と なっていくべきものですが、サタンが侵入する条件があれば、サタンが直接試練することができると言えます。ここでもう一つ、以下のお父様のみ言からも、掘り下げてみます。

長成期完成級、ここで堕落したので、イエス様はどこで生まれたかというと、堕落したアダムの基準以上の位置で誕生したのです。堕落する前、長成期完成級に上がったそれ以上の位置で、イエス様が神様と関係を結んだのです。しかしながら、蘇生、長成、完成級の圏内まで堕落の侵犯圏にあるので、ここにおいてサタンを完全に防いで神様のみが干渉できる、そのような権限を備えることができなくなるようなときには、この圏は再び、サタンの侵犯を受けることは自動的な結論なのです。

ところでイエス様が神の愛する息子であるならば、なぜサタンから三大試練を受けなければならないのでしょうか。この完成圏を抜け出していなかったからです。完成圏を抜け出していたとすれば、サタンは神様の息子を試練することはできないのです。長成期完成級圏内から、完成圏内に向かって乗り越えなければならないその基準で堕落して、三段階圏内が侵犯を受ける圏内にあるので、洗礼ヨハネが挫折することになれば、サタンはイエス様までも試練できるのです。イエス様までも打ちのめすことができるのです。イエス様までも堕落させることができるのです。(160-101、1969.1.3)
さて、ここで問題になってくるのは、韓お母様は完成圏を越えておられていたのかということです。これについては、2007年5月11日の訓読会でのお父様のみ言で、お母様が2013年6月16日(家庭連合の主張では2013年2月16日)までに完成しなければならないと語られたことや、2011年8月29日の訓読会で、「私が93歳、お母様が70歳で完成級の聖婚式をもつことですべての祝福家庭と共に完成した天地の時代に入ることができる」と語られたが、その聖婚式がキャンセルされていたらしいということから、完成圏を越えていなかった可能性について考える必要があると思います。
家庭連合が主張するように、韓お母様が完成圏を越えていたと解釈できるようなみ言もありますが、ここではその議論は置いておき、完成圏を越えておられなかったという仮定で話を進めます。

それではまず、サタンの試練がどのよなものであったのかを、確認してみたいと思います。

イエス様が受けた第一の試練は、石をパンにかえてみよ、というものでした。
(マタイによる福音書3節)
すると試みる者がきて言った、「もしあなたが神の子であるなら、これらの石がパンになるように命じてごらんなさい」。
これに対するイエス様の答えは、
(マタイによる福音書4節)
イエスは答えて言われた、「『人はパンだけで生きるものではなく、神の口から出る一つ一つの言で生きるものである』と書いてある」。
というものです。このイエス様の答えについて原理講論には次のようにあります。
それ故に、サタンの最初の試練に応じたイエスの答えは、要するに、わたしがいまいくらひどい飢えの中に置かれているとしても、肉身を生かすパンが問題ではなく、イエス自身がサタンから試練を受けている立場を勝利して、すべての人類の霊人体を生かすことができる、神のみ言の糧とならなければならないという意味であった。(原理講論:P414)
ここではイエス様ご自身が神のみ言の実体となり、個性を完成することを意味しています。現代の再臨摂理では、み言の実体は真のお父様であり、お父様のみ言が人類の霊人体を生かすことになります。韓お母様も、お父様のみ言に従い、その実体とならなければならないと言えます。

しかしながら、金ソクビョン氏が自ら語っているように、韓お母様の指示を受けて、お父様がご危篤であられた2012年8月23日に天一国経典の出版委員会が設立され、天一国経典天聖経が出版されたことは、「お父様の遺言である」とも言われた八大教材教本の天聖経を軽んじていることにはならないでしょうか?

本題とは少しそれますが、こちらのFamilyForum.JPの記事(金ソクビョン成和出版社社長による報告)から引用します。(リンク先に、動画へのリンク有り)
初版の天聖経は2003年に発刊され、真のご父母様が過去10年間毎日の訓読会で精誠を尽くされました。
初版は聖典の枠組みを与えたことで重要な摂理的貢献を果たしました。
初版天聖経編纂の経過において成和出版社から出版された本をいくつか合本してつくられたものもあります。項目および本文 の重複も含んでいました。また初版天聖経に合本するのに用いられた本はお父様の講演の原文を用いたものではなく、他の既に2次、3次と孫引き引用されて出 版された本の中からみ言葉を採用したものが多かったのです。
それで、天聖経には誤引用された箇所が多く含まれました。その事を真のお母様が悲しまれてわれわれに天一国理想にふさわしい経典の出版を指示されました。それを受けて出版委員会が2012年8月23日に公式に設立されました。
この、2013年6月10日に行われた天聖経平和経出版記念式での報告では、何度もオリジナルの天聖経(八大教材教本)を「初版」であると語っています。以前別の記事で書いたように、天一国経典天聖経をまったく別の本として作ったとしたら、同じ「天聖経」 という名前を付けること自体、おかしなことですが、八大教材教本の天聖経を「初版」と呼ぶのもまたしかりです。家庭連合は開き直って別物だと釈明していますが、まったく苦しい言い訳です。

以上から、お父様の遺言、み言を生命視することができなかったと言えますので、この時点ですでにイエス様の三大試練の第一の試練に相当する内容に失敗した立場に立っていると言えます。

これに関連して、家庭連合では、お母様が失敗したと主張することはお父様も失敗したとみなすことになるからおかしいと主張される場合があります。これは、2016年4月15日に徳野英治氏が出した「真の父母様の一体不可分を示す8つの根拠」における、以下の主張もほぼ同様の考えからきたものだろうと思います。(引用元)
その父母様のどちらか一方でも不信することは、祝福家庭としての存立を否定することにつながります。それは一種の自殺行為であると言えます。
また実際、私が、ある家庭連合の方と論争した時にも、そのような主張をされていましたが、以下のみ言を提示したところ、いろいろな解釈があるからこれ以上論争しても無駄だとおっしゃって、事実上反論できなくなりました。
 それで、先生を中心とした子女たちが生まれたので、父と息子の父子摂理時代になるのです。母子摂理時代ではなく、父子摂理時代です。真の父母様が現れる前までは、母たちが息子を育てながら迫害を受けてきましたが、今はもう神様を中心とし、直接的真の父母様を中心として息子、娘たちが生まれたので、母がいなくてもいいのです。母の時代は過ぎ去り、父子摂理時代へ移行していくのです。
 それゆえに、神様を中心として真の父が現れ、真の父を中心として真の母が現れ、そこから生まれた息子、娘たちはサタンが手をつけることができないということを知らなければなりません。ですから、直接的であり、完全な愛の種を家庭的に受けて、父と子が直系で連結されるのです。(2000年11月11日 「父子協助時代の宣言」、ハワイ、カウアイ島、プリンスビル・ホテル)
本題に戻します。以上のことからまとめますと、韓お母様が完成圏を越えておられなかった場合、そこにサタンの侵入する条件が存在すればサタンが直接試練し、堕落させる可能性がある、ということになり、天聖経の改竄をお父様のみ言葉に対する不信と解釈すれば、サタンの試練に屈し、堕落した立場に立った可能性がある、と言えます。なお、これ以外にも韓お母様がお父様と別の道を行かれていることを示す内容はありますが、割愛します。

最後に、韓お母様にサタンが侵入する条件は何だったのかという点についてですが、これについては、はっきりした直接の要因が私にはわかりません。直接的には韓お母様の近くにいた幹部(天使長の立場)の失敗もあったのかもしれませんが、すべての食口にその責任がないとは言えないと、私は考えます。今となっては、いずれの失敗もそのまま元に戻すことはできませんが、韓お母様が一日も早く、亨進様のもとに、お父様のもとに帰ってきてくださることを、自らを悔い改めてつつ祈りたいと思います。

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